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  緒方春朔 −わが国種痘の始祖−  
-新刊本の紹介-

予防接種は、秋月藩から始まった(2015年2月14日発行)
天然痘予防に挑んだ秋月藩医 緒方春朔(2010年3月10日発行)
種痘の祖緒方春朔(2005年11月15日発行)
種痘の祖緒方春朔
『種痘の祖緒方春朔』の表紙

出版社:(福岡)西日本新聞社
発売日:2005/11/15
体裁:四六判、上製、250ページ
JAN/ISBNコード:4816706577
定価:1,500円

紹介(西日本新聞社)

 緒方春朔(1748-1810)は、福岡県久留米市出身で、後に秋月藩医として同県甘木市に移り住んだ医師。天然痘の予防に尽力し、人痘種痘法に日本で初めて成功した人物といわれています。

 本書は、甘木市在住の医師、富田英壽さんがライフワークとしている緒方春朔の研究をまとめたものです。診療の傍ら資料収集や遺品調査を行い、郷土の医師の功績を丹念に掘り起こしています。

 種痘法を一般の人々にも理解してもらうために『種痘必順辨(ひつじゅんべん)』などの解説書を著し、天然痘という恐ろしい伝染病も予防できることを広く伝えた人物。その足跡を知る格好の書です。


※2006年3月20日に3市町(甘木市、朝倉町、杷木町)の合併により、新市「朝倉市」となる。
著者からのメッセージ

【まえがきより】
 緒方春朔(1748-1810)は、種痘によって天然痘予防に尽力した、わが国における最初の功績者である。
 春朔は、種痘法を広めるためには、種痘を未だ信用しない医師や一般人に理解してもらわなければならないと考え、分かりやすい和文の種痘解説書を出版した。さらに種痘法の教えを請う医師には積極的に伝授し、種痘が安全に、正確に施されるように努めた。この時代には、春朔ほど種痘を全国に広げ、天然痘の予防に努めた医師は他に見当たらない。
中略
 そこで春朔がどのような天然痘撲滅への働きをしたのか、彼の天然痘撲滅への道程の一駒を紹介し、春朔の偉業を称えることが本書のねらいである。そのための一助に、春朔が著した『種痘必順辨』の全文を現代文に訳して、本書に収載した。春朔が、どういう気持ちで、どのような努力をして天然痘予防に立ち向かったのか、この種痘書を読むとよく理解できる。
 春朔の偉業を振り返り、その偉業の歴史性を知ることで、私たちは、多くのものを学び取ることができると考える。
本の内容(目次)
    秋月の黒門
  1. 緒方春朔の遺品を捜す
  2. 天然痘とは
  3. 緒方春朔の生い立ち
  4. 緒方春朔の偉業
  5. 偉業を支えた人々
  6. 春朔の種痘法に対する批判
  7. 春朔の遺徳顕彰
  8. 『種痘必順辨』を読む
  9. 資料

緒方春朔を含む人物伝集が林望さんの手により単行本として刊行されましたので紹介します。

『かくもみごとな日本人』

林望(はやしのぞむ)氏による日本経済新聞夕刊の広告コラム『リンボウ先生のオー人事録。』がこの度 単行本『かくもみごとな日本人』として刊行されました。

内容(「BOOK」データベースより)
立派な業績を残しながらも歴史のひだの中に埋もれ、いまではあまり語られることもない偉人たちや、世間的にはほとんど無名だが、確かな足跡を残してこの世を去った奇才たち。彼ら70人の生涯に光をあて、山あり谷ありの人生を鮮やかに生き抜いた、彼らの姿を描くリンボウ流800字の人物伝集。

出版社:光文社
発売日:2009/2/24
単行本:232ページ
ISBN-10: 4334975615
ISBN-13: 978-4334975616
定価:1,500円

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
林 望(はやしのぞむ)
1949年東京生まれ。都立戸山高校、慶應義塾大学文学部を経て、同大学大学院博士課程修了。ケンブリッジ大学客員教授。東京芸術大学助教授を経て、作家活動に専念。専門は日本書誌学、国文学。『イギリスはおいしい』(文春文庫)で日本エッセイスト・クラブ賞、『林望のイギリス観察辞典』(平凡社)で講談社エッセイ賞、『ケンブリッジ大学所蔵和漢古書総合目録』(ケンブリッジ大学出版)で国際交流奨励賞を受賞。著作に『新個人主義のすすめ』(集英社新書)、『東京坊ちゃん』(小学館文庫)など多数。
林望公式ホームページ
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